カワウソと一口に言えど、種類はたくさんあり、その中でも二ホンカワウソはもう見ることは出来ません。
野生でたくさんいた二ホンカワウソは、なぜ絶滅してしまったのでしょうか。
二ホンカワウソの絶滅
元々国の特定天然記念物に指定されていた二ホンカワウソは、日本での生息を30年以上も確認できていませんでした。
そのことから絶滅したと判断が下され、2012年8月28日に絶滅危惧種から絶滅種へと変更されました。
ちなみに1979年に高知県須崎市で生きた二ホンカワウソの姿が目撃されたのが最後だったのですが、2016年に同じ高知県で二ホンカワウソの目撃情報がありました。
現在も続けて調査中ですが、まだハッキリとしたことは分かっていません。
かん口令
二ホンカワウソが絶滅危惧種に指定されてから、生息しているわずかな地域ではかん口令が敷かれていました。
これは世間を騒がせ人が集まり、二ホンカワウソの絶滅に拍車がかかってしまうことを恐れてのことでした。
このように、目撃しても生態系を守るためにかん口令が敷かれていることは少なくなく、言わないだけであってみたという人はまだいる可能性がある、といわれています。
絶滅原因
二ホンカワウソが絶滅した原因ですが、毛皮の利用が一番の、そして最大の原因と言われています。
二ホンカワウソの毛は二重構造となっていて、外側の毛こそ荒くなっていますが、内側の毛は繊細で細やかな毛に覆われています。
そのため、水にぬれても平気で防寒対策にはぴったりだったのです。
二ホンカワウソの毛皮が防寒対策になるという事で、毛皮の輸出が盛んにおこなわれるようになりました。
さらに、戦争がはじまると軍が防寒用の毛皮を大量にほしがるようになり、これを繰り返してどんどん減っていってしまったのです。
1928年(昭和3年)、政府が二ホンカワウソの捕獲を禁じましたが、二ホンカワウソは繁殖が大変難しい生き物なので数が増えていくことはありませんでした。
日本カワウソくん pic.twitter.com/bFAgjItQXb
— でんでらのりお (@co_taiko) 2015年4月7日
まとめ
今回はニホンカワウソの絶滅宣言の原因についてまとめました。
二ホンカワウソは昔はたくさんいましたが、毛皮がとても優れているため、防寒用としてたくさんの二ホンカワウソが犠牲となってしまったのです。
繁殖が難しい二ホンカワウソは、捕獲を禁じられたにもかかわらず数が増えていくことはありませんでした。